◎桐に関するお話◎ |
桐は昔から、「女の子が生まれたら桐の苗木を植え、嫁に行く頃には、その桐
で、タンスを作って、嫁入り道具にした。」と言われるほどに、他の杉や赤松など
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の木に比べて、成長の早い木です。
その理由の一つが、漢字からも読
みとれます。『桐』という漢字は、『木
と同じ』と書きます。
また、学名も【ゴマノハグサ科の落
葉広葉樹】 という名前が付けられて
います。
この学名を見て「え、草なの、木な
の、どっちなの?」 と思ったた方も多
いでしょう。 |
畑の一角の桐
(左手前と右奥が桐) |
私は、【南部桐】の産地の出身で、子供の頃実家の畑の一角に何本か植林して |
いました。
春、切り株から出た新芽
は、全体が緑色でしなやか
だったと記憶しています。
それでも、秋になれば、し
なやかだった幹は堅くなり、
色も他の木々と変わらない
すがたになります。
その様子を見て、子供心
に「桐の木は、草から木に
なるんだ。」 などと、思った
ものです。
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桐の子供
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上は左写真赤枠
の拡大写真 |
「桐の成長が早い」とは言っても、数年で使えるようにな訳ではありません。 |
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それは、杉などの他の木に比べての事で、
使えるまでは、10年から15年の歳月が必
要です。
また、成長の早さは植林された地域により
差があり、寒い地域より、暖かい地域ほど
早く成長します。
桐に限らず木々には年輪というのが存在し
ます。
年輪は1年1年の成長の証です。そして、
桐はこの年輪の幅が狭いものが良いとされ
ています。 |
桐の幹 |
つまり、より寒い地域で植林された桐が、よいものとされ、前項に出た 【南部桐】 |
という名称は、東北の南部地方 (岩手県北上市 |
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以北)で植林し、出荷されたものをさす名称です。
国内産(内地桐)のなかでは、会津の桐(=会
津桐)と並んで、良質な産地の一つと言われてい
ます。
なお、桐の詳しい特性については、下記の |
「桐に関するデーター」をご覧ください。 |
桐の葉 |
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